

最高の素材から旨味を引き出すのは、伝統の製法でじっくり手間と時間をかけてつくられた調味料です。柿千では、調味料も天然にこだわり、体と舌だけでなく心まで癒すような、まろやかな味わいを究めています。
「千鳥酢」は、京都で250余年の歴史を持つ最高級酢として、都の人々に愛されてきました。京料理の料亭では、和え物をつくる際などに欠かせない調味料となっています。千鳥酢の魅力は、酸味が旨味に包み込まれているために、ツンとした刺激の少なく、まろやかな風味を醸し出していること。酸味の中に、しっかりとした旨味が感じられるこのお酢は、京の食通をうならせてきました。千鳥酢を仕込む蔵は、昔ながらの様式を今に引き継いでおり、土壁に囲まれた昼なお薄暗い空間です。この蔵に住みついた無数の微生物が、原料の清酒に作用し、滋味豊かな多くのアミノ酸を生み出してくれます。千鳥酢のまろやかな酸味は、柿の葉すしの繊細な味わいをいっそう引き立ててくれるのです。
「はさめず」という一風変わった名は、料理としてお箸で、はさみたいほど美味しい醤油だけれど、はさめない事から名付けられました。伊賀島ヶ原の湧水と国産丸大豆で麹を造り、100年の歴史ある杉樽で何年も寝かせます。熟成が進むにつれ、醤油の色もどんどん深く濃い色に。もろみの熟成が終われば、「キリン式しぼり機」という巨大な木製のテコ(有形文化財指定)で少しずつしぼり出します。こうして時間と手間をかけることで、純粋でまろやかな味に仕上がるのです。もちろん、添加物は一切使用していません。柿千では、素材の下味を付ける際などに、この「はさめず」を使っています。素材の旨味を引き立てる、深い味わいの逸品です。
赤穂では江戸時代より塩づくりが盛んに行われてきました。陽光降り注ぐ瀬戸内海のミネラル成分を豊富に含んでおり、天日で干した塩にはその旨味がたっぷりと含まれています。柿千では、すべての料理に、この赤穂で採れた天日塩を使っています。