

あじみ屋グループでは、多くの障がいのある方々や高齢者が働いています。障がいの有無や年齢などで分け隔てられることなく、同じ職場・同じ環境で共に働く「ノーマライゼーション」を実現するべく活動しています。

私どもが最初に障がいのある方を雇用したのは、1988(昭和63)年のことでした。当時、事業所のそばにあった松原第4中学校の先生からご相談を受け、卒業生の方をお預かりしたのがきっかけです。
以後、ハローワークや障害者就業・生活支援センター、特別支援学校などと連携しながら、職場実習の受け入れや雇用数を増やし、清掃や食器洗浄、折箱製造など、徐々に職域を拡大しています。
現在では、あじみ屋グループで働く正社員86名・パート社員340名のうち、正社員6名・パート社員30名が障がい者(2011年1月末現在)となっています。民間企業の障がい者雇用率が、法定の1.8%すら下回っているわが国の現状を考え、あじみ屋では多くの障がいを持った方々に働く機会を与えることも社会に対する貢献と考え、活動しています。
「ハンデのある方を雇用していると、よい製品ができないのではないか?」 とお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。私どもも当初、そういう危惧を抱いていましたが、すぐにこれが大きな間違いであることに気づきました。確かに仕事を覚えるまでには時間がかかりますが、3年でパート社員と同じ仕事ができるようになります。何より、仕事に向かうひたむきさ、自立するよろこびの姿に、むしろ健常者の方が勇気をもらい教えられることが多いのです。

あじみ屋グループでは、障がいを持つ社員のことを、愛をこめて「貴世満(きよみつ)の仲間」と呼んでいます。「貴世満」とは、「貴きものが世の中に満ち満ちていること」を指し示す言葉です。
私たちは、障害のある人を特別待遇せず、皆同じ職場の仲間として共に働いています。また、社会生活に必要な学習の場を社内に設けたり、郊外学習を実施しています。
さらに、職場で「障害者職業生活相談員」(12名在籍中)の資格取得を進めるなど、障がいのある方と他の従業員が共に働く環境づくりに全社をあげて自主的に取り組んでいます。障がい者のひたむきに働く姿や、自立することの喜びに接し、むしろ他の従業員の方が勇気をもらい、教えられることが多いのです。相手の気持ちを察する心、仲間と互いに助けあう心が育まれ、仕事のやり甲斐にもつながっています。

あじみ屋グループでは、高齢者も多く働いています。本人が希望すれば、気力・体力のある限りいつまでも働き続けることができます。
人は障がいのあるなしで区別されてはならないのと同じように、年齢によって区別されてはならないとの考えからです。会社が「社会の公器」であるからには、一人一人の能力に応じて、それを活かす場所が必ずあるはずです。以前と同じようにはフルタイムで働けなくなったとしても、各自のペースで能力を活かすことが可能です。高齢者には経験と知恵が、若者には意欲と活力があります。お互いに補完しあうことで相乗効果が生まれ、経営の上でも大きなプラス要素になっています。
このような取り組みができるのは、あじみ屋が特別な会社だからだと思われるかもしれません。しかし、私たちは、製品づくりにかける思いと同様、「当たり前」のことを「当たり前」にしているだけだと考えています。
自分の仕事が世の中に貢献できることは誇りであり、喜びです。人間は世の中で一人で生きているわけではありません。それぞれの役割の人たちが共に活動することにより、社会が成立し企業活動が成り立っていると言えるでしょう。私どもは、「おかげさまで」という感謝の心を忘れずに、職場においても、社会においても、「当たり前」の実践を続けてまいります。